鎮康馬鞍山茶(Zhènkāng Mǎ’ānshān chá)は、雲南省臨滄市鎮康県忙丙郷馬鞍山村の古い茶園で採れる茶である。山は鞍に似た形からその名がついた。ここの茶園は野生でも古代のものでもない。記述によれば、1913年に隣の双江県から孟庫大葉種が村に持ち込まれ、古木の樹齢は約100年である。馬鞍山は隣接する岩子頭、尖山と合わせて約2万ムーの連続した栽培型古茶園を形成しており、臨滄では稀な広がりである。馬鞍山は臨滄で初めて地理的表示証明商標を取得した古樹茶であり、後に全国「名特優新」カタログにも収載された。地理的表示では製品の区分は固定されていない。
1. 分類と起源
- タイプ: 地理的表示文書では固定されていない。村の記述では日干し青茶(晒青茶、shàiqīngchá)、つまりプーアル系の原料とされる。
- カテゴリー: 臨滄の栽培型古茶園の茶。地理的表示証明商標。全国「名特優新」カタログ(第3弾)。
- 原産地: 中国、雲南省(云南、Yúnnán)、臨滄市(临沧、Líncāng)、鎮康県(镇康县、Zhènkāng Xiàn)、忙丙郷(忙丙乡、Mángbǐng Xiāng)、馬鞍山村。
- 保護地域: 省の一覧では商標権者の行政上の帰属として鎮康県が示されている。法的な区域境界は確認していない。
- 座標: 忙丙郷は北緯約23.9度、東経約99.2度。
2. 歴史と文化的意義
- 歴史:
- 1913年。 記述によれば、双江県から孟庫大葉種(勐库大叶种)が馬鞍山に持ち込まれた。ここの古茶園の木は、隣の永徳県にある忙肺村の茶園と同時期のものとされ、古木の樹齢は約100年である。
- 2019年。 2019年12月28日付の雲南省地理的表示一覧に「鎮康馬鞍山茶」が記載された。
- 臨滄で初。 2024年の報道では、馬鞍山は国家地理的表示証明商標を取得した臨滄初の古樹茶とされる。
- 「名特優新」。 全国の名産・特産・優良・新品農産物カタログの第3弾に収載された。
- 2024年。 4月、北京の全国農業展覧館で開かれた地理的表示春茶展示会に「鎮康馬鞍山茶」が出品された。中国農業大学の報道によると、雲南省から出展した唯一の茶ブランドだった。
- 見つかった資料には、商標番号、権利者、登録年は記載されていない。
- 名称:
- 「鎮康」は県名。
- 「馬鞍」は「鞍」、「山」は「山」。山は鞍に似た形から名づけられた。
- 文化的意義: 地元の言い習わしでは、馬鞍山の茶は阿数瑟(アシュースー)と並び称される。鎮康の茶は香り高く、良い茶は馬鞍山に育つ。耳に心地よいのは阿数瑟、飲んで美味しいのは鞍山の茶(镇康茶叶香又香,好茶种在马鞍山,好听不过阿数瑟,好喝不过鞍山茶)。県内の76,000ムーの茶園のうち3分の2が古茶園とされる中で、古樹茶の地理的表示を最初に取得したのが馬鞍山である。
3. 植物学的記述と原料
- 品種 / 栽培品種: 1913年に持ち込まれた孟庫大葉種(勐库大叶种、Měngkù dàyèzhǒng)。
- 樹木: 記述によれば、樹冠は横に広がり、樹勢は強い。葉は楕円形で内側に折れ曲がり、水平につき、緑色で表面に膨らみがあり、柔らかく、縁はやや波打つ。芽は緑色で大きく、密に産毛があり、新梢が多く、長く柔らかいため摘採しやすい。
- 原料: 樹齢約100年の栽培型古木の葉。
- 摘採と摘採基準: 見つかった資料には記載がない。
4. テロワールと栽培の特徴
- 地域: 臨滄市西部、鎮康県の山地。
- 栽培高度: 村の記述によれば平均約 1400 m。
- 気候: 村の記述によれば、年平均気温約 18 °C、年間降水量約 1560 mm、日照約2500時間、相対湿度約85 %。
- 土壌: 同記述によれば、pH 5.6~6.5。
- 面積(村の記述、2017年): 茶園は5020ムー、うち古茶園は3500ムー(約230 ha)。核心部は大包包茶地の380ムー。2024年の報道によれば、隣接する岩子頭、尖山と合わせて約2万ムーの連続した栽培型古茶園を形成する。
- 住民: 記述によれば、村には漢族とワ族が住む。
5. 製造工程
地理的表示文書の技術内容は確認していない。村の記述では製品は日干し青茶(晒青茶)とされる。この種の原料では通常、次の工程をとる。
- 萎凋(摊晾、tānliàng): 生葉を薄く広げる。
- 殺青(杀青、shāqīng): 釜で加熱し、酸化を止める。
- 揉捻(揉捻、róuniǎn)。
- 天日乾燥(晒干、shàigān)。
これはこの区分の一般的な流れであり、馬鞍山茶の固有技術の記述ではない。
6. 官能特性
以下の記述は村の紹介記事や報道によるもので、地理的表示文書によるものではない。そこでは製品の区分は明記されていない。
- 乾燥茶葉の外観: 見つかった資料に記述はない。
- 乾燥茶葉の香り: 見つかった資料に記述はない。
- 水色の香り: 持続性があり、豊かで高く立ちのぼる(香气持久馥郁高扬)、清らかで新鮮な香り(清香)がある。
- 味: 厚みがあり調和がとれ、豊かで新鮮、甘く滑らか。苦味は軽く、渋みも弱い。舌下に唾液が湧き、喉に長い甘みが残り、回甘が長く続く。紹介記事では第一印象も語られる。最初の一口では素朴に感じられ、その後、口全体に涼やかな茶の味が広がるという。
- 水色: 澄んでいて、濃い黄色で明るい(汤色清澈黄浓明亮)。
- 茶殻(抽出後の葉): 見つかった資料に記述はない。
7. 化学成分
村の記述が茶葉研究所によるものとする原料分析(一芽二葉、蒸気固定試料):
- 茶ポリフェノール: 30.19 %。
- カテキン類(合計): 134.19 mg/g。
- アミノ酸: 2.90 %。
- カフェイン: 3.56 %。
- 水溶性成分: 45.83 %。
これは原料試料の性状であり、完成した茶のものではない。
8. 抽出
この区分の実践による。地理的表示では製品の区分は固定されていない。以下は日干し青茶および生プーアルの目安である。
- 湯温: 90~100 °C。
- 茶葉量: 100~120 mlあたり5~7 g。
- 茶器: 蓋碗または小さな紫砂壺。
- 手順:
- 茶器を温める。
- 茶葉を入れる。
- 熱湯で短く洗い、捨てる。
- 最初の数煎は10~20秒。
- 茶海に注いでから茶杯に分ける。
- 回を重ねるごとに時間を少しずつ延ばす。
9. 保存
生プーアルの区分の実践による。光や異臭のない乾燥した清潔な場所で、密閉しすぎない包装に入れ、湿度の急変を避ける。生プーアルは熟成が可能である。
10. 価格と偽物
- 価格: 村の記述によれば、2014年春の販売価格は1 kgあたり100~200元。2024年春の報道では生葉価格は1 kgあたり約120元。完成茶の現在価格は見つかった資料にない。
- 偽物を避けるには:
- 「鎮康馬鞍山茶」の表示を探す。
- 生産者が鎮康県であることを確認する。
- 古木の葉は大きく、芽には産毛が密にある。小さな台地茶の葉は別の製品である。
- 包装に村の名前があっても原産地の証明にはならない。隣接する古茶園からも似た原料が得られる。
11. 興味深い事実
- 山は鞍に似た形から名づけられた。
- 馬鞍山の茶園は野生ではない。孟庫大葉種が1913年に持ち込まれ、古木の樹齢は約100年である。
- 国家地理的表示証明商標を取得した臨滄初の古樹茶である。
- 2024年の北京での展示会では、雲南省から出展した唯一の茶ブランドだった。
12. 近隣の茶との比較
- 永徳茶: 隣県の茶。忙肺村の古茶園は、馬鞍山と同じ時期に植えられたとされる。
- 氷島茶: 孟庫大葉種の起源とされる孟庫の村。馬鞍山に持ち込まれた品種の由来。
- 孟庫大葉種茶: 双江県における品種そのものの地理的表示。
- 臨滄茶: 鎮康が属する地域全体の概観。
まとめ:
鎮康馬鞍山茶は、原始林の茶ではなく、樹齢100年前後の栽培型古茶園の茶である。1913年に持ち込まれた孟庫大葉種が鞍の形をした山の標高約1400 mに育ち、隣接する村々と合わせて約2万ムーの広がりを形成する。地理的表示は製品区分を固定しておらず、村の紹介記事は高く持続する香り、澄んだ黄色の水色、軽い苦味、長い回甘を伝える。