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Táoyuán dàyè chá

Táoyuán dàyè chá · 桃源大叶茶

桃源大叶茶(Táoyuán dàyè chá)は、「桃源の大葉茶」:湖南省北西部、常徳市桃源県(桃源县)における地元の茶樹品種と、その品種から作られる茶の名称である。この品種の起源は、1969年に太平鋪郷の山中で発見された一本の野生茶樹に遡る。20年以上にわたる選抜と増殖を経て、1992年に省級品種「桃源大葉」として認定された。この名称で、芽茶、毛尖、葉茶という緑茶が作られており、品種自体は紅茶や黒茶にも用いられる。したがって、この名称は等級ではなく、品種と産地を示す。2000年代末から地理的証明商標によって保護されている。

1. 分類と起源

  • タイプ: 単一の等級ではない。参考資料では製品を三つの系統、すなわち桃源大叶芽茶(芽茶)、桃源大叶毛尖(毛尖)、桃源大叶绿茶(緑茶)に分けている。商標は商品「茶叶」(茶)に対して付与されており、等級の指定はない。品種は紅茶や黒茶の原料としても用いられる。
  • カテゴリー: 地元の大葉品種の茶。地理的証明商標。
  • 原産地: 中国、湖南省(湖南、Húnán)、常徳市(常德、Chángdé)、桃源県(桃源县、Táoyuán Xiàn)。品種の原産地は太平鋪郷(太平铺乡)。
  • 地域: 商標権者の行政住所が記載されている。生産地域の法的境界は確認していない。
  • 保護形態: 地理的証明商標 第6230496号、商品は茶叶。権利者は桃源県茶葉産業協会(桃源县茶叶产业协会)。この商標は、国家工商行政管理総局の登録地理的表示リストおよび湖南省政府の2024年版地理的表示リストに掲載されている。
  • 地理座標: 桃源県は北緯約28.9度、東経約111.5度。

2. 歴史と文化的意義

  • 歴史:
    • 古代武陵の茶。 地元資料は、西晋時代の『荊州土地記』の一節を引用している。「武陵の七県すべてに茶が生じ、それが最良である」。桃源はこの七県に含まれるとされる。
    • 1969年、発見。 太平鋪郷の山中、陸家沖(陆家冲)と呼ばれる場所で、野生の大葉茶樹が一本発見された。地元の文献はこれを樹齢千年としているが、その樹齢は何ら裏付けられていない。
    • 1970年代~1980年代、選抜。 この茶樹から選抜と増殖が行われた。ある参考資料は選抜作業を1976年から1992年とし、実施機関として県の茶品種ステーションと湖南農業大学茶学研究所を挙げている。
    • 1989年。 品種は省級の科学審査に合格した。
    • 1992年。 省農作物品種審査委員会が「桃源大葉」の名称で品種を認定した。
    • 2005年。 省級標準DB43/272-2005「桃源大叶茶」が公布された。
    • 2000年代末。 第6230496号商標が2009年の登録地理的表示リストに記載されている。
  • 名称:
    • 「桃源」(桃源)は「桃の源」、県名である。陶淵明の『桃花源記』に由来する。
    • 「大叶」(大叶、dàyè)は「大きな葉」。品種の主要な特徴による。
    • 「茶」(茶、chá)は「茶」。
  • 文化的意義: 桃源にとって、一本の茶樹から県の産業へと成長した品種であり、同時に茶の名称でもある。地元の文献は、「形は龍井に競い、香りは碧螺春より高く、味は毛峰と争う」(形赛龙井,香高碧螺,味斗毛峰)という賛辞を繰り返し引用するが、これは称賛であって説明ではない。

3. 植物学的記述と原料

  • 品種: 桃源大葉(Táoyuán dàyè)は、一本の野生茶樹から選抜された地元の大葉品種。
  • 樹姿: 参考資料によると、樹冠は半開張性。枝は太く、ややまばら。
  • 葉: 大きく、柔らかく、楕円形。色については資料により異なり、濃緑色とするものもあれば、黄緑色で光沢があるとするものもある。
  • 新芽: 太い。芽は大きく、毛深い。ある参考資料は新芽を緑色で紫紅色を帯びるとし、「一芽三葉」の百芽重を103.0 gと記す。
  • 時期: 同じ参考資料によると、春芽の萌芽は3月中旬。
  • 特性: 収量については資料により異なり、品種の参考資料は中程度とし、地元の文献は高いとする。耐寒性と耐乾性は良好。
  • 摘採基準: 三系統についての記載は、確認した資料にはない。

4. テロワールと栽培の特徴

  • 地域: 桃源県の山地。地元の記述によると、雪峰山(雪峰山)と武陵山(武陵山)の山系が交わる。地元の文献は、烏雲界(乌云界)山塊の奥にある茶庵鋪(茶庵铺)を茶の中心地とし、夷望溪(夷望溪)という小川が流れると述べる。
  • 気候: 地元の記述では、湿潤なモンスーン気候で、亜熱帯中部から北部への移行型。温和で水に恵まれる。
  • 栽培標高: 確認した資料にはデータがない。
  • 土壌: 地元の記述では、軟らかく肥沃。具体的な土壌型は確認した資料にはない。
  • 品種の普及: 地元の文献は、この品種が長江以南の3省15県市で栽培されていると記す。桃源県自体の栽培面積は、確認した資料には出典付きで示されていない。

5. 製造工程

三系統、すなわち芽茶、毛尖、葉茶の緑茶それぞれの個別の工程は、確認した資料にはない。以下は緑茶の一般的な工程であり、桃源大叶茶の工程の記述ではない。

  • 摘採(采摘 — cǎizhāi): 若い芽と葉。芽茶の場合は芽のみ。
  • 萎凋(摊放 — tānfàng): 茶葉を薄く広げ、水分を一部飛ばす。
  • 殺青(杀青 — shāqīng): 加熱により酸化を止める。
  • 揉捻(揉捻 — róuniǎn): 毛尖の場合は細い撚り状にする。
  • 乾燥(干燥 — gānzào)。

6. 官能評価の特徴

三系統それぞれの外観に関する記述は、確認した資料にはない。品種の参考資料は、この品種から作られる緑茶について「香気は清らかで純粋、味は濃厚で爽快」(香气清纯、滋味浓爽)と短く評価している。また、この品種から作られる紅砕茶を特に優れているとしている。

  • 乾燥茶葉の外観: 確認した資料には記述がない。
  • 乾燥茶葉の香気: 確認した資料には記述がない。
  • 水色の香気: この品種の緑茶について、清らかで純粋(清纯)。
  • 味: この品種の緑茶について、濃厚で爽快(浓爽)。地元の文献は、多煎に耐えることを強調する。
  • 水色: 確認した資料には記述がない。
  • 葉底(抽出後の茶葉): 確認した資料には記述がない。

7. 化学成分

確認した資料の数値にはばらつきがあるため、出典を付して示す。

指標データ出典
水浸出物44.18 %1987年~1989年の春・夏・秋の蒸熱試料の平均
ポリフェノール31.69 %1991年の測定
水浸出物最大49 %方法記載のない地元文献
ポリフェノール34 %同じ地元文献
アミノ酸4.69 %同じ地元文献

最初の二行は、湖南省統計局の品種に関する出版物による。これらは品種の原料データであり、標準による製品茶の指標ではない。資料は一貫して、この品種が水浸出物とポリフェノールに富むとしている。

8. 淹れ方

緑茶の一般的な方法。商標の三系統すべてがこれに該当する。

  • 湯温: 80~85 °C。芽茶の場合は80 °Cに近づける。
  • 茶葉量: 150 mlあたり3 g。
  • 茶器: ガラスのコップまたは白磁の蓋碗。
  • 手順:
    1. 茶器を温める。
    2. 茶葉を入れ、壁に沿って湯を注ぐ。
    3. 一煎目は40~60秒待つ。
    4. 一部を残して飲む。
    5. 湯を継ぎ足す。
    6. 三煎から四煎の再抽出。資料は、この品種の茶が多煎に耐えると指摘する。

9. 保存

緑茶の一般的な方法。密閉包装で、冷蔵庫にて0~5 °C、光、湿気、匂いを避けて保存する。一年以内に飲み切ることが望ましい。

10. 価格と偽物対策

価格に関するデータは確認した資料にはない。

  • 偽物を避けるには:
    • 包装に地理的証明商標第6230496号を探す。
    • 生産者が桃源県の者であることを確認する。
    • 品種名が産地を保証しないことに注意する。品種は県外にも広く普及しており、商標は桃源産の茶にのみ有効である。
    • 芽茶、毛尖、葉茶のいずれの系統か、包装の記載を確認する。

11. 興味深い事実

  • 品種全体が、1969年に発見された一本の野生茶樹に由来する。
  • 発見から品種認定までに20年以上を要した。
  • 県名は、世間から隠れた谷を描いた陶淵明の『桃花源記』に由来する。
  • この商標とは別に、県には紅茶の名称「桃源紅茶」もある。

12. 他の湖南茶との比較

  • 石門銀峰(石门银峰): 同じ常徳市の石門県の緑茶。その名称は、桃源大叶とは異なり品種名ではない。
  • 古丈毛尖(古丈毛尖): 湘西の湖南緑茶の毛尖。大葉品種から作られる毛尖との比較対象。
  • 岳陽黄茶(岳阳黄茶): コーパスの記事は、大葉黄茶の原料となる品種の一つに桃源大叶を挙げる。
  • 安化黒茶(安化黑茶): 安化の黒茶。品種に関する地元文献は、桃源大叶を紅茶および黒茶の貴重な原料とし、安化黒茶との関連を指摘する。

結論として:

桃源大叶茶は、茶の名称が品種名と一致する稀有な例である。1969年に発見された一本の野生茶樹は、大きく柔らかな葉と太く毛深い新芽を持ち、水浸出物に富む省級品種となり、その後、県が芽茶、毛尖、葉茶の緑茶を生産する商標となった。三系統それぞれの外観の記述は今のところ少ないが、品種の歴史は発見から認定まで明確に跡づけられている。