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Fújiàn wūlóngchá

Fújiàn wūlóngchá · 福建乌龙茶

福建烏龍茶 (Fújiàn wūlóngchá) は、福建省の烏龍茶を包括する地理的表示である。安渓や詔安といった南部から、武夷山や寿寧といった北部に至るまで、三十五の県・県級市・区をひとつに束ねる。本資料は製品を四類型に区分する。すなわち、南部「色種」、南部鉄観音、北部烏龍、北部水仙(闽南色种、闽南铁观音、闽北乌龙、闽北水仙)である。本名称は2007年から保護され、2009年には省級標準が発布された。この包括表示の上に、安渓鉄観音、武夷岩茶、永春仏手、漳平水仙などの個別名称が併存している。

1. 分類と起源

  • 種類: 烏龍茶(乌龙茶, wūlóngchá)。半発酵茶であり、茶葉を揺らして葉縁を部分的に酸化させたのち、加熱固定する。類別は名称自体に示されている。
  • カテゴリ: 省級の包括的地理表示。地理的表示保護製品(2007年)であり、省級標準 DB35/T 943—2009 を有する。
  • 起源: 中国、福建省(福建, Fújiàn)。
  • 保護地域: 省政府の一覧による三十五の行政区画。安渓、永春、南安、徳化、同安、詔安、南靖、平和、長泰、華安、雲霄、漳浦、龍海、漳平、長汀、新羅、大田、尤渓、沙県、永安、明渓、寧化、清流、仙游、閩侯、永泰、連江、武夷山、建甌、建陽、政和、寿寧、福安、周寧、蕉城。一覧は公告文の再録による。
  • 地理座標: 福建省はおおよそ北緯23.5~28.3度、東経115.8~120.7度。

2. 歴史と文化的意義

  • 歴史:
    • 2007年. 国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)が公告第33号により「福建烏龍茶」を地理的表示保護製品とした。業界報道によれば、保護は2007年2月14日から発効した。同時に、福安市の紅茶「坦洋工夫」も別名称として保護を受けた。
    • 2009年. 福建省は標準 DB35/T 943—2009「地理標誌産品 福建烏龍茶」 を発布した(5月26日公布、5月30日施行)。起草者は福建省標準化協会、福建農林大学、国家茶葉質量監督検験中心(福建)である。同標準は、保護地域、製品分類、要求事項、試験方法、表示、包装、輸送、保管を定める。
    • 現在. 本名称は福建省の保護地理的表示製品一覧に掲載されている。
  • 名称:
    • 「福建」は省名である。
    • 「烏龍茶」(乌龙茶, wūlóngchá)は「黒龍の茶」を意味し、茶の類別名である。
  • 文化的意義: 2007年の業界報道は、福建烏龍茶を、当時中国で保護された地理的表示のうち、保護地域が最も広く、品種数が最も多く、影響力が最も大きい製品と呼んだ。この包括名称により、三十五の行政区画に属する生産者は、自県に固有の名称がない場合でも、共通の表示を用いることができる。

3. 植物学的記述と原料

  • 品種 / 栽培品種: 公告によれば、福建烏龍茶に適した品種。国家または省の品種審査委員会が承認した烏龍茶用品種、ならびに武夷山の名叢である 大紅袍 (dàhóngpáo)、鉄羅漢 (tiěluóhàn)、白鶏冠 (báijīguān)、水金亀 (shuǐjīnguī)、および武夷山の在来「菜茶」(武夷菜茶)を用いる。
  • 苗: 栄養繁殖による健全な一年生クローン苗のみ。
  • 摘採: 新芽の生育に合わせて、適期に分割して行う。入手した本文に摘採期の記載はない。
  • 摘採基準: 頂芽の伸長が止まったとき(驻芽)、「小開面」から「大開面」までの新芽を摘採する。
  • 原料要件: 保護地域三十五行政区画から得た茶葉であること。

4. テロワールと栽培上の特徴

  • 地域: 福建省内の保護地域三十五行政区画に含まれる丘陵・山地。
  • 土壌: 公告によれば、丘陵・山地の赤黄色土で、pH 4.0~6.5、良好な生態環境にあること。
  • 植栽と管理: 10月から3月にかけて、雨後の曇天時に植える。栽植密度は 1ヘクタールあたり30,000~90,000株。適時、中耕・除草を行い、施肥は有機質肥料を主とし、必要に応じて客土を行い、適時、剪定する。
  • 標高と気候: 公告に共通要件の記載はない。地域内の個別名称が各自に定める。

5. 製造技術

公告によれば、一次加工の工程は次のとおりである。生葉 → 室内萎凋または日光萎凋 → 揺青と摊青の反復 → 殺青 → 揉捻(または布包揉) → 乾燥 → 荒茶(毛茶)。各工程の数値条件は、確認できた本文中には示されていない。

  • 萎凋(晾青 — liàngqīng、晒青 — shàiqīng): 茶葉を日陰または日光下で萎凋させ、水分を一部失わせる。
  • 揺青(摇青 — yáoqīng)と摊青(摊青 — tānqīng): 交互に行う。この工程で葉縁が傷つき、部分的に酸化する。
  • 殺青(杀青 — shāqīng): 酸化を止める。
  • 揉捻(揉捻 — róuniǎn)または布包揉(包揉 — bāoróu)。
  • 乾燥(烘焙 — hōngbèi)。

公告による仕上げ加工は、ロット統合 → 手選別 → 篩分け → 風選 → 再焙煎 → 冷却 → ブレンド → 包装、である。

6. 官能特性

名称全体についての公告の一般的記述を以下に示す。四類型それぞれに、特級から三級までの四等級の品質表がある。

  • 外観(乾燥茶葉): 緊結した撚り、または大きく充実した形状(紧卷或壮实)。色沢は「砂緑油潤」または「烏潤」で、夾雑物がなく均一である。南部鉄観音の特級は、大きく丸みを帯びた重い撚りであり、北部烏龍は、大きく充実した暗色の撚りである。
  • 乾燥茶葉の香り: 別途の記載なし。確認できた資料にデータはない。
  • 水色の香り: 濃厚な花香(花香浓郁)で、品種特有の特徴が明確である。
  • 味: 濃厚でまろやか、新鮮であり、甘い余韻がある(醇厚鲜爽回甘)。南部鉄観音の特級には「音韻」(音韵)すなわち品種特有の風味が加わる。
  • 水色: 橙黄色または橙紅色(橙黄或橙红)。南部類型の上級品は黄金色で透明、北部類型は橙紅色で透明。
  • 茶殻: 柔らかく光沢があり、均一で、赤い縁が明瞭である(软亮、匀齐、显红边)。

7. 化学成分

確認できた公告の再録部分に理化学的規格値の記載はない。標準本文も確認できた資料では閲覧できていない。

8. 淹れ方

烏龍茶の類別における一般的な方法による。資料に個別の推奨はない。

  • 湯温: 95~100℃。
  • 茶葉量: 110~150mlあたり6~8g。
  • 茶器: 蓋碗または小型の陶製急須。
  • 手順:
    1. 茶器を温める。
    2. 茶葉を入れる。
    3. 熱湯で素早く洗い、捨てる。
    4. 最初の数煎は10~20秒。強く撚られた茶葉は徐々に開く。
    5. 完全に注ぎ切る。
    6. 時間を延ばしながら、複数回、抽出を繰り返す。

9. 保存

烏龍茶の類別における一般的な方法による。密閉包装とし、冷暗所で乾燥した、においのない場所に置く。浅煎りで軽い焙煎の製品は低温で保存し、深煎りで焙煎の進んだ製品は常温で保存できる。

10. 価格と偽造品

包括名称自体についての価格データはない。異なる品種、類型、県の茶がこの名称で販売される。

  • 偽造品を避けるには:
    • 地理的表示マークと、保護地域三十五行政区画のいずれかに属する生産者を確認する。
    • 包括表示は個別名称と同一ではない点に注意する。包装の「福建烏龍茶」は、安渓の鉄観音や武夷山の岩茶を意味しない。
    • 包装に表示された四類型のいずれかを確認し、外観と照合する。南部鉄観音は丸く重い撚りと黄金色の水色、北部類型は暗色で大きな撚りと橙紅色の水色である。

11. 興味深い事実

  • 一つの名称が省内の三十五行政区画を束ねる。
  • 保護文書には、武夷山の四大名叢、大紅袍、鉄羅漢、白鶏冠、水金亀が名指しで挙げられている。
  • 製品の四類型それぞれに、四等級の品質区分がある。
  • 2009年の標準は、公布から施行までわずか四日間であった。

12. 他の烏龍茶との比較

  • 鉄観音(铁观音): 地域南部の主要な茶。安渓には独自の地理的表示「安渓鉄観音」がある。
  • 大紅袍(大红袍)と武夷山の岩茶: 地域北部に属する。武夷岩茶には独自の国家標準 GB/T 18745 がある。
  • 漳平水仙(漳平水仙): 保護地域に含まれる漳平県の烏龍茶で、独自の個別名称を持つ。
  • 単叢(单丛): 広東省の烏龍茶であり、福建省および本名称の範囲外である。

結びに:

福建烏龍茶は特定のひとつの茶ではなく、三十五の県と四類型の烏龍茶(南部二種、北部二種)を束ねる省の表示である。資料はすべてに共通する事項を定める。すなわち、適した烏龍茶用品種と武夷山の名叢、赤黄色土壌、開面した新芽の摘採、揺青と摊青、花香、赤い縁のある茶殻である。個別の特徴については、安渓、武夷山、永春、漳平の各名称に委ねられる。

出典

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