通山紅茶(Tōngshān hóngchá、通山紅茶)は、湖北省南東部、咸寧市に属する通山県の紅茶である。保護地域は、湖北省南部の幕阜山脈中腹に位置する五つの鎮と郷、すなわち九宮山とその周辺の山地である。この名称は二重に保護されており、農業地理的表示として、また2025年に国家知識産権局によって地理的表示製品として認定された。この認定に付属する保護要件には、品種、茶園の標高、土壌、製造工程が明記され、外観は簡潔に「条索は黒く光沢があり、香気は高く清らかで、葉底はやや暗い」と記されている。
1. 分類と起源
- 種類: 紅茶(紅茶、hóngchá)、全発酵茶。保護名称にその種類が明記され、保護要件に記された製造工程、すなわち萎凋、揉捻、発酵、乾燥によって確認される。
- カテゴリー: 湖北省南部の山地紅茶。農業地理的表示および地理的表示製品(2025年)。
- 原産地: 中国、湖北省(湖北、Húběi)、咸寧市(咸寧、Xiánníng)、通山県(通山、Tōngshān)。
- 保護地域: 国家知識産権局公告第640号の付属書によれば、県内の五つの行政単位、すなわち厦鋪鎮、闖王鎮、九宮山鎮、洪港鎮、楊芳林郷である。付属書は地形を「湖北省南部の幕阜山脈中腹、九宮山とその周辺の山地」と特定している。
- 保護地域の地理座標: 北緯29°19′–29°33′、東経114°15′–114°58′。
2. 歴史と文化的意義
- 歴史:
- 農業的表示。 通山紅茶は、中華人民共和国農業農村部の農業地理的表示として登録番号AGI03366で登録されている。私が確認した資料には登録年月日の記載はない。
- 2025年。 2025年7月16日付公告第640号(8月13日公布)により、国家知識産権局は「延慶国光苹果」から茶まで1409件の名称を地理的表示製品として一括認定した。通山紅茶もその一つである。申請者は通山県九宮山茶葉協会である。公告には製品情報と保護要件が添付されている。
- 隣接する名称。 同じ公告で、同じ協会の申請により「九宮山茶」も認定された。これは同じ五つの鎮と郷を保護地域とする緑茶である。
- 古い記録。 一次資料において、通山紅茶そのものの文献上の歴史は確認できなかった。
- 名称: 通山は県名、紅茶は「赤い茶」の意。
- 土地の文化的文脈: 保護地域に含まれる闖王鎮は、明王朝を倒した農民反乱の指導者、李自成のあだ名「闖王」にちなむ。伝説によれば、彼は九宮山付近で命を落とし、県内にその墓がある。死亡地には異説があり、中国語版ウィキペディアは、同市の通城県にも湖南省石門にも李自成の墓があると指摘している。これは土地の歴史であって、茶の特徴ではない。九宮山は道教の山でもあり、国家級自然保護区でもあるが、ここでの寺院と茶との関わりは文献によって確認されていない。
3. 植物学的記述と原料
- 品種 / 栽培品種: 保護要件によれば、地元群体種(当地群体種)および近年導入された湖北省の「鄂茶」系列の品種、例えば鄂茶8号(鄂茶8、Èchá 8)や五峰212(五峰212、Wǔfēng 212)など。
- 摘採: 文書は摘採基準ではなく、その原則を定めている。すなわち、樹冠面を摘み株元を養い、中央を摘み側面を養い、高い芽を摘み低い芽を養い、密な芽を摘み疎な芽を養い、大きい芽を摘み小さい芽を養う(采面養底、采中養側、采高養低、采密養稀、采大養小)。
- 摘採基準と時期: 確認した資料にはデータがない。
4. テロワールと栽培の特徴
- 地域: 湖北省南東部。中国語版ウィキペディアによれば、九宮山は幕阜山脈の中腹に位置し、江西省と境を接する。主峰は1656 m。県内には、同ウィキペディアによれば、八つの鎮と四つの郷がある。
- 保護地域の位置: 座標から判断すると、保護地域は県庁所在地である通羊鎮の南に位置し、通羊鎮自体は含まれない。
- 栽培標高: 400–900 m、保護要件による。
- 土壌: 同文書によれば、風化岩砂質壌土(風化石砂質壌)と黄棕壌(黄棕壌)で、肥沃度は中程度。有機物は平均5.31 %、全窒素0.12 %、有効リン16–21 mg/kg、有効カリウム13 mg/kg、pH 4.5–5.5。
- 植栽と管理: 苗木は春節前後、遅くとも2月までに移植する。一つの畝に二条植えとし、一穴に一本または二本植え、1ムー当たり5000–6000株とする。冬には1ムー当たり、菜種粕または落花生粕を300 kg、あるいは豚糞または鶏糞を1000 kg、有機配合肥料50 kg、リン酸肥料50 kgを樹冠の縁の下の深い溝に施す。
- 気候: 確認した資料にはデータがない。
5. 製造技術
保護要件は製造の順序を定めるが、温度や時間は定めていない。
- 一次加工(初制、chūzhì):
- 萎凋(萎凋、wěidiāo)。
- 揉捻(揉捻、róuniǎn)。
- 発酵(発酵、fājiào)。
- 乾燥(乾燥、gānzào)。 これにより毛茶(毛茶、máochá)が得られる。毛茶は検査され、計量され、包装されて倉庫へ送られる。
- 精製加工(精制、jīngzhì): 毛茶はロットごとにまとめられ、篩分(篩制、shāizhì)、風選(風選、fēngxuǎn)、夾雑物の選別(揀剔、jiǎntī)が行われ、検査の後、製品茶のブレンドが組まれ、ロットの均一化(勻堆、yúnduī)、追い火入れ(補火、bǔhuǒ)、計量、包装が行われる。
温度、湿度、発酵時間などのパラメータは文書に示されていない。
6. 官能的特徴
外観は保護要件による。文書は茶を二度記述しており、官能評価の節と物理化学的指標の節があり、水色の記述には相違がある。
- 乾燥茶葉の外観: 形状は美しく、色は黒く光沢がある(外形優美、色沢烏潤)。
- 乾燥茶葉の香気: 単独の記述はない。
- 水色の香気: 高く清らか(香気高純)。二番目の記述では、天然の花香が持続する(天然花香持久)。
- 味: まろやかで濃厚、かつ爽快(滋味醇厚爽口)。多煎に耐える(耐沖泡)。
- 水色: 淡紅色(湯色浅紅)、官能評価の節では。二番目の記述では、紅で明るい(湯色紅亮)。
- 葉底(抽出後の茶葉): やや暗い(葉底稍暗)。
7. 化学成分
保護要件は三つの指標を挙げている。
| 指標 | 要件 |
|---|---|
| 茶ポリフェノール | 22.2 %以上 |
| 遊離アミノ酸 | 2.7 %以上 |
| 水溶性抽出物 | 42.4 %以上 |
同じ三つの数値が、同じ公告の緑茶である九宮山茶の要件にも記載されている。カフェインその他の物質に関するデータはない。
8. 淹れ方
紅茶の標準的な方法による。
- 湯温: 90–95 °C。
- 茶葉量: 150 ml当たり3 g。
- 茶器: 蓋碗または磁器の茶壺。
- 手順:
- 茶器を温める。
- 茶葉に湯を注ぐ。
- 一煎目は約1分。
- 茶液を完全に注ぎ切る。
- 数回にわたって再抽出し、各回ごとにやや長く浸す。文書はこの茶が多煎に耐えると記している。
9. 保存
紅茶の標準的な方法による。常温で乾燥した暗所に、密閉包装で、においや湿気を避けて保管する。
10. 価格と偽物
確認した資料には価格のデータはない。
- 偽物を避けるには:
- 地理的表示製品の標章または農業地理的表示の標章を探す。専用標章の使用権は国家知識産権局が承認する。
- 単に通山県産であることではなく、保護地域内の五つの行政単位、すなわち厦鋪鎮、闖王鎮、九宮山鎮、洪港鎮、楊芳林郷のいずれかで作られた茶であることを確認する。
- 乾燥茶葉は黒く光沢があり、抽出後の茶葉はやや暗い。
11. 興味深い事実
- 保護地域は県全域ではなく、九宮山周辺の五つの鎮と郷である。県庁所在地は含まれない。
- 同じ協会が同じ公告で、同じ保護地域の緑茶である九宮山茶の保護も取得しており、二つの茶の物理化学的要件は同一に記されている。
- 九宮山の主峰は1656 mに達するが、文書によれば茶園は900 m以下にある。
12. 他の紅茶との比較
- 寧紅工夫(Níng hóng gōngfū): 江西省修水県の工夫紅茶。その百科事典項目によれば、最良の茶園は同じ幕阜山脈の斜面にある。
- 銅鼓寧紅(Tónggǔ nínghóng): 歴史的名称「寧紅」を用いる江西省銅鼓県の紅茶。
- 宜紅工夫(Yí hóng gōngfū): 湖北省西部の代表的な工夫紅茶。
- 湖北青磚(Húběi qīng zhuān): 咸寧市の圧縮黒茶。通山県はその生産県の一つとして挙げられており、同じ市の別の種類の茶である。
結論:
通山紅茶は、九宮山とその周辺の幕阜山脈中腹の山地に産する湖北省南部の紅茶である。文書は保護地域、品種、茶園の標高400–900 m、製造工程を明示し、外観は簡潔に、黒く光沢のある茶葉、高く清らかな香気、まろやかで濃厚な味と描写している。摘採時期、発酵パラメータ、そしてこの紅茶そのものの歴史については、確認した資料にはまだ見いだせていない。
出典
地理的表示
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